colorful chopsticks 五角塗箸/2021.7.1

数年前にお箸の木地を新しくしようと、四角、五角、六角、八角。。。と数種類のかたちを取り揃えた中で、一番手に馴染んで持ちやすいなと感じたのが五角形のお箸でした。それまでは四角形のタイプのものを、本朱と黒の二色で作っていましたが、ある時ピンク、オレンジ、緑のお箸のご注文をお客様から頂きました。お客様のお孫さんへ、子供用のお箸をプレゼントしたいから自分のお箸だと分かるように色分けしてほしいとのご要望で、まだ小さなお孫さん達の手に合うよう、長さも色もそれぞれにご相談を重ね、お作りしたことがあります。

小さな頃から作家が手がけた本物の漆箸を、毎日の食事で使う。とても大切で素敵なことだな、と思いましたし、仕上がってきたカラフルな漆箸を眺めていて、とても美しなと感じた事から、これは大人用でも喜んで頂けるのではと思い至りました。そんな訳でここ数年はお箸の色のバリエーションを増やしています。本朱、黒に加え、黄口(オレンジ)、白、ピンク、緑、青の七色です。何色かあることで、その日の気分で色を変えたり、ご家族それぞれご自分の色を決めたり。本物の漆の艶と口当たりの柔らかさを、色彩豊かにに楽しめるお箸です。

写真はお箸の側面部分の塗りが完成し、黒く残した持ち手の部分、ちょうど五角形が見える箇所を炭砥ぎし、中塗りの黒を塗り終えたところです。これからこの箇所をそれぞれの色で上塗りし、ようやく完成致します。