春の新作/2023.4.1
制作場に引きこもって作品に向き合っている間に、外はすっかり春の彩り溢れる季節となりました
この4月は豊中 お伽工房での二人展に向け、それぞれ新しい作品を制作しております
源太は縄胎漆器の珈琲cupや器も兼ねるソーサー、耳付きボウルなど、縄紐をグルグル巻きにして形成した器に力を入れております
器に使う縄紐も、種類や太さを調整し多用に揃えた中からイメージに合うものを選び、その縄紐と木を削って作った取っ手との組み合わせにもこだわりました
木型に巻き付けたひもを漆で固め形成しているので、とても軽く、その重さはひもと漆の重量のみです
その軽さとは対照的に、雰囲気は重厚感のあるシックな表情を目指し、珈琲cupには漆の陰影を強調する真菰粉(まこもふん・マコモ竹から採取する粉)を蒔いてみました
源太のイメージするところは、京都の古寺で拝見した仏様の光陰ある佇まいなのだそうですが、そこへ雰囲気を近づけていくのはたやすくは無いようで・・(そりゃそうですよね)
これからまた完成までの工程を何度も重ねてゆくごとに、どんな表情になっていくか楽しみです
香のアクセサリーも地道に工程を進めています
今回は新しい形のブローチをいくつか作りました
これまでのカモミールに加え、ダリアやチューリップなど春の花ブローチやペンダントを糸鋸で切り出し、ひとつひとつ手彫りしました
おかげさまでご好評を頂戴しているいびつハートのペンダントも追加で制作しています
木彫をしていて今回思った事は、こうして作品を発表する回数を重ねていく機会に恵まれて、そしてそれを重ねていくことで自分の置かれた環境を感謝する気持ちも深まって、
最終的に自分が表現したい理想とする手彫りの世界へ、どんどん自然と導かれているのかなと。。イメージと実力は必ずしも一致することはありませんが、一致しないからこそ、次への活力が沸いてくるのかなと、そんな風に考えながら木彫していました・・・続けることが何より大事、常々夫にも言われている事です・・
春の展示会は豊中 お伽工房にて、4月16日からです
皆様どうぞお楽しみになさっていて下さいね