林 香が制作する漆アクセサリーです。夫・林源太の制作補助の傍ら、ひとつひとつ手彫りで丁寧に木地から彫っています。使用する木材は朴(ほお)、栃(とち)、桜など。

主にブローチが多いですがペンダント、リングなども製作しています。糸鋸で形を切り出し、彫刻刀などで木彫を施した木地に漆を塗っています。

■2022年春の新作■

・紫陽花のブローチ 青白金・緑白金 

朴(ほお)の木に紫陽花の花びらを彫り、プラチナ粉を蒔いて青漆や緑漆で彩りました↓

・朝露のブローチ 黒・本朱・溜

朝にきらりと光る葉っぱの上の朝露をモチーフに白蝶貝を埋め込みました↑

私が漆のアクセサリーを製作するに至るまでですが、

関西出身の夫に比べ、私は伝統工芸の盛んな北陸で育ちましたので、子供の頃から漆器には馴染みがありました。

まさか自分が夫との結婚を機に、漆を扱う手仕事の世界に飛び込むことになるとは思いも寄らず、学生時代も社会人となってからも、畑違いの分野で仕事をしておりました。仕事を辞め、夫と家族になり、子供が生まれてからもしばらくは、育児家事を最優先に夫の仕事を裏方から支える方を選びましたが、ある日ふと、自分自身の手で、世界にひとつしかない自作の漆アクセサリーを作ってみたい、自分だったらこうする、と思い立ち今日に至ります。

私にとってこの世界への入口は、”夫の仕事を手伝う”という扉から開かれました。ですので当初はとにかく、身近にある漆で何でもやってみよう!とそんな思いが湧いたのだと思っています。また、漆のアクセサリーというと、蒔絵がふんだんに施され、金粉や螺鈿が豪奢に使われたものをイメージなさる方も多くいらっしゃるかもしれませんが、私自身が身につけたいと思うものはシンプルな漆塗りを基調にした漆のアクセサリーですので、そうしたものを自分で作り出そうと思った事も、この世界へ足を踏み入れた一歩だったように思います。

ある日突然に”自分に木工と漆を教えてくれ”と言い出した妻に根気よく付き合ってくれた夫には、今も感謝しかありません。

漆の世界は想像以上に広く奥深く、木彫のスキルも試行錯誤で手探りを続ける日々ですが、表現する、という贅沢な仕事をさせてもらっている事に有り難さを感じますし、より良いものを作りたいとの想いは深まるばかりです。

本物の漆だけが持つ色、艶、手触りの柔らかさを備えた漆のアクセサリーを身につけることで、皆様が日々の楽しさや幸せを深めていただけたら嬉しいですし、また今以上にそうなれるよう、今後も佳い作品を作っていきたいと思っています。

/林 香

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