夏の工房仕事/2025.8.10

今年もとても暑さの厳しいお天気が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?

気温も湿度も高い夏場は、気候的に漆を塗るには向いていません。

毎年のことですが7.8月はいつも塗部屋、木工室の片付けと木地仕事を主にしています。

春の展示会後、台風が過ぎていった後のような散らかり具合の塗部屋。。材料の漆や道具の手入れも入念にしつつ、今年は特に京都時代から使い続けているフローリングマットの補修をやりました。そしてまた木工室は木材や機械の手入れ整理などなど、お掃除と片付けを進めております。作品の在庫管理チェックや御注文作品のリストアップなど、これらの雑務をこなして、これからまた秋の展示会へ向けての始動となります。

ハード面が整ったら、つぎはようやく御注文作品や御修理のお仕事にかかります。

とはいえ、既述のとおり漆を塗ったりする気候ではありませんので、主に木工仕事が中心になり、機械や轆轤での木地仕事に邁進しています。木地が仕上がるのを待つ間、手伝う方は別口にお客様からご依頼頂いた、金継ぎなどの仕事をすすめています。

まだまだ奥の深い金継ぎの世界ですが、割れたものを直してまた使うという古くからの美意識に、深く共感する私です。

今も大切にされている器、大切な人から受け継がれた器、ご自身の思い出の器、そこに漂う目に見えないものを継いでいる、そんな気持ちで金継ぎの仕事をしています。やればやるほど、その奥深さにおののく世界ですが、こちらも無心で筆と向き合う時間は、とても貴重なものだなと思います。

漆筆を手にしつつ、この器は出来る限り繊細な線で、この器は無骨な表情にあわせて太めな線で。。。などなど、仕上がってお渡しした時に喜んで下さるお客様のお顔を思い浮かべながら線を描いているこの頃です。

いっぽう、源太の木工の仕事ですが、今年の夏は随分前にご依頼頂いた厨子の再制作に取り掛かっています。

この厨子は前にも制作したことのあるものなのですが、別のお客様からの御注文を頂き、同じ物をまたお作りしています。

扉の開きや、細かな仕掛けなど、以前よりも少しグレードアップしている箇所もあります。同じ作品だけれど同じではない、その点で作家も勉強になるところはあるようで、ほぼ外気温の木工室の中、熱中症対策にいそしみながらも楽しそうに木を削っておりました。

こちらも木地が完全に仕上がったら、木地固めから始まる漆塗りの工程へとうつります。

まだまだ暑い夏が続きますが、体調管理に気を付けて木工工程をすすめていきたいと思います。

皆様もどうぞ、水分補給など充分なさって、お身体ご自愛下さいませ。